アレも聞きたい,コレも聞きたい! ~徐 瑋呈さん(台湾出身)~

「アレも聞きたい,コレも聞きたい!」では,呉市で暮らす外国人インタビューをお届けするこの企画 今回は,台湾出身の留学生を訪ねて清水ヶ丘高校にお邪魔しました。担任の先生にも加わっていただき,日本の学校生活のこと,ホームステイのこと,将来のことなどアレコレ聞かせていただきました。
 
♪♪ 今回のゲスト ♪♪

名前:徐 瑋呈(シュ ウェイチェン)さん(18)
【学校では霧嶋 泉として在籍,文中でも「泉くん」と表記しています】

出身:台湾・新竹県(シンジュウシエン)
好きな日本の有名人:美波(シンガーソングライター)
好きな日本の食べ物:お好み焼き,ラーメン

同席くださった担任の先生:西垣 雄司先生(数学)
泉】:霧嶋さん西】西垣先生
Q1: 1年間の清水ヶ丘高校での学校生活が間もなく終わろうとしていますが,今の気持ちを聞かせてください。
泉】(1学期終了とともに留学生活も終了)ここからの約2か月はあっという間に時間が過ぎていくと思います。そう思うとさびしい気持ちです。
西】クラスメイトに留学生がいるということは,他の生徒にとって非常に貴重な体験であったと思います。留学生と接することで,彼らの視野は広がり,世界に目を向けるきっかけにもなったのではないかと思います。
特に泉くんのいるクラスは7人の少人数制ですので,クラスメイト一人ひとりが泉くんと関わる機会が多かったことは良いことであったと思います。

Q2: ここまでの学校生活で最も印象に残っていることはなんですか?
泉】去年の9月に清水ヶ丘高校に入学しました。そして,入学してすぐ体育祭があり,その熱気や雰囲気に圧倒されましたが,楽しかったです。特に,アニメでよく見ていた玉入れを見たときは「これがあの玉入れか!」と感動しました。

Q3: ホストファミリーとの印象深い思い出を教えてください。
泉】最初のホストファミリーは高齢のご夫婦でしたが,お父さんから日本の歴史をたくさん教えてもらいました。台湾は戦時中日本に統治されていたことから,日本軍が作った建物が多くあったり,台湾の学生生活も日本のそれと良く似ています。ホストファミリーから教わった歴史から,台湾と日本の関係を考えることができました。
今のホストファミリーのお父さんはとてもやさしいです。毎日仕事で忙しそうにしているにも関わらず,毎日話をしてくれます。

Q4: 初めて呉(日本)に来た時の印象を教えてください。
泉】
海がきれい!ということです。台湾にいる家族に海のそばで暮らしていることを自慢したくらいです。最初のホームステイ先は坂町だったので,毎日JR呉線に乗ってきれいな海を眺めながら通学しました。

Q5: 将来清水ヶ丘高校に留学生としてやってくる,泉くんの後輩にメッセージをお願いします。
泉】清水ヶ丘高校はとても明るい学校なので,すぐに友達ができると思います。安心して勉強を頑張ってください。そして,広島駅にあるお好み焼き屋さん「電光石火」はおススメなのでぜひ行ってください(笑)。

Q6: 5年後泉くんはどこにいて,何をしていると思いますか?
泉】日本(東京)で大学4年生になっていて,建築を学んでいると思います。

   大学で建築を学んだあとの進路の目標は何ですか?
泉】日本かアメリカで建築デザイナーとして仕事をしたいです。僕は日本の神社や寺の写真を見て和式建築のかっこよさを知りました。なので,和モダン建築を専門とした建築デザイナーを目指しています。

Q7: 清水ヶ丘高校で学んだことや,日本での生活を,帰国後どのように活かしていきたいと思いますか?
泉】台湾の高校生は放課後夜遅くまで塾で勉強しますが,僕は塾で勉強することがあまり好きではありません。清水ヶ丘高校在学中に自主学習の習慣を身につけたので,台湾に戻ってもこの習慣を継続したいです。(西垣先生曰く,実際に自主学習の効果は出ていて,学力向上につながっているそうです)
あとは,オタフクソースを持って帰ります(笑)。

Q8: 呉市内で泉くんのお気に入りの場所はどこですか?
泉】(学校のすぐそばにある)亀山神社です。

   最後に,泉くん,西垣先生,お互いにメッセージをお願いします。
泉】西垣先生をはじめ,清水ヶ丘高校の先生はフレンドリーで話しやすく,なんでも聞きやすい先生ばかりでした。先生方のおかげで,日本の学校生活が充実したものになりました。ありがとうございました。
西】泉くんは勉強でわからないところがあってもすぐに答えを求めず,自分で調べて,考え,自分の知識に変えていきます。そんな泉くんの学問に対する姿勢は,我々大人でも見習うべきところが多くあり,他の生徒にいい影響を与えたと思います。とても感謝しています。よかったら,大学で教職(過程)も取って,教育実習で清水ヶ丘高校に戻って来てください。


 泉くんは,4月29日,姉妹都市台湾・基(キー)隆(ルン)市議会訪問団来呉の際,唯一の台湾出身者として通訳スタッフを務めてくれました。慣れないことや大勢の大人に囲まれて大変だったと思いますが,見事に役目を果たしてくれました。
7月に留学生活を終え,帰国後は台湾の高校(3年生)で日本の大学に留学するための受験勉強を始めるそうです。今号が発行されるころには泉くんの帰国日も近づいていることと思いますが,呉で学んだことや経験したことを忘れずに,大好きなお好み焼きの作り方も教わって,たくさんの思い出とともに無事帰国されることを祈っています。
そして,必ずまた日本に戻ってきてください。そのときは呉にも遊びにきてくださいね!

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