アレも聞きたい,コレも聞きたい! ~ウィルソンさん(イギリス出身)編~

「アレも聞きたい,コレも聞きたい!」では,呉市で暮らす外国人インタビューをお届けします。今回は呉市国際交流員(CIR Coordinator for International Relationsの略)で,国際交流センターの一員でもあるアレックスにインタビューしました。呉市初の国際交流員として来呉して早2年,8月に退任を控えて,CIRとして,呉市に暮らす外国人として,アレコレ聞かせていただきました。【インタビュー回答日:6月18日】

♪♪ 今回のゲスト ♪♪
名前:アレキサンダー ピーター ウィルソンさん(24)
出身:イギリス 母語:英語
来日:2019年8月
好きな日本の有名人:荒木飛呂彦(漫画家),三浦建太郎(漫画家)
好きな日本の食べ物:冷し素麺,納豆,焼き肉,市役所食堂の日替わり定食(からあげ)

Q:2年間の呉市CIRの仕事で,1番印象に残っていることは何ですか?

2020年,市立呉高等学校のロングホームルームで,国際交流や多文化共生,国際理解に関するプレゼンテーションを行いました。学生に「外国人への先入観をなくすにはどうしたら良い?」という質問をしたところ,自分の予想を超えて,非常に寛容で,インクルーシブな考えを示してくれたことに感動し,呉や日本の未来に希望を感じました。

Q:コロナ収束後に呉を訪れる外国人におすすめしたい,呉の魅力を教えてください。

食べ物なら,牡蠣,冷麺,フライケーキを勧めます。牡蠣は殻付きで焼いて食べてほしいです。また,呉は大都市のようなランドマークはありませんが,地域ごとに様々な魅力があります。例えば,灰ヶ峰に行けば山からの景色を,島に行けば海の風景や島の食べ物を,それぞれ楽しむことができます。大都会にはない,心地よさと住みやすさがあるので,それを満喫してもらえたらと思います。

Q:大学時代に留学した大都市の福岡と比べて,こじんまりしている呉の街の暮らしはどうでしたか?退屈しませんでしたか?

福岡にいたときも,博多から1時間ほどの田舎で暮らしていたので,呉とはさほど変わらない環境でした。僕は一人の時間も有意義に過ごすタイプですので,趣味(カメラ,音楽等)に時間を費やして,退屈することはありませんでした。しいて言うなら,趣味のものを扱う専門店が呉にあればよかったと思いますが,それも僕の呉での暮らしに大きく影響することはありませんでした。

Q:呉市CIRとして,外国人市民として,外国人がより暮らしやすい呉になるために,行政や地域の人にお願いしたいことはありますか?

現在呉市には,様々な国の人が暮らしていて,それぞれ異なる文化や価値観を持っています。どうかそれらを尊重し,柔軟な心で外国人一人ひとりと接していただきたいと思います。外国人の中には,日本社会で「居場所の無さ・社会からの疎外」や「孤独」などを感じている人もいます。外国人は,外国人である前に呉市で暮らす一市民であることを意識し,社会の一員と捉えていただきたいです。今後,呉市がさらにイキイキとした街になるためには,多様な文化と共生する,「常に柔軟な社会」となることが必須だと思います。

Q:アレックスはN1(日本語能力試験1級)を取得していますが,呉市で日本語を学ぶ外国人に向けて,日本語学習のアドバイスをお願いします。また,アレックスのような日本語上級者でも難しい日本語表現などあれば教えてください。

どんな言語でも,ネイティブが作る映画,漫画,アニメ,小説,新聞,テレビなどに囲まれる環境に自分の身を置くことで,テキストにはないネイティブの言葉が身につくのではないでしょうか。基本的な文法や文字はテキストなどで学習する必要がありますが,ある程度のレベルになったら,ぜひネイティブの日本語に触れる機会を多くしてください。
僕自身はN1でも,電話応対はまだ難しいですし,法律や行政に関する文書の言い回しも難しく感じます。自分の気持ちを日本語で十分に伝えられないときは,とてもフラストレーションを感じます。

Q:セミナーやオンライン英会話に参加した,たくさん人がアレックスのファンになりました。みなさんにメッセージをお願いします。

僕が講師を務めたセミナーをきっかけに,イギリスに興味を持っていただけたなら,とてもうれしいです。機会があれば,ぜひイギリスを訪れてみてください。

「キャリアアップのため,呉を離れ新しい生活を始めますが,機会があれば呉に遊びに来ます!」


アレックスと共に働いた2年間は,私たちにとってかけがえのない時間となりました。新型コロナウイルスの影響で様々なイベントが中止となり,CIRの活躍する機会が減ったことがとても残念でしたが,今後,呉での経験が活かされることを願います。

\いつか必ず呉に戻ってきてください!再会できる日を楽しみにしています!/

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