アレも聞きたい,コレも聞きたい! ~ギャレット・トライアスさん(アメリカ合衆国出身)編~

「アレも聞きたい,コレも聞きたい!」では,呉市で暮らす外国人インタビューをお届けします。今回は2018年に呉市を訪れた姉妹都市アメリカ・ブレマトン市の元交換学生,ギャレットに話を聞きました。コロナ禍を経て4年ぶりに日本,そして呉を訪れた彼の現在や呉での思い出などをアレコレ聞かせていただきました。
【インタビュー回答日:3月12日】

♪♪ 今回のゲスト ♪♪
ギャレット・トライアス さん(22)
出身:アメリカ ブレマトン市
母語:英語
好きな日本の有名人:米津 玄師,Ado,ヨルシカ
好きな日本の食べ物:カレーライス,とんこつラーメン

Q1:交換学生として2018年に来呉した以外にも,呉を訪れてくれていますね。これまで何回呉に来てくれたんでしょうか?
今回を合わせたら合計で4回になります。今回の日本行きは,最初僕の従弟たちが計画していたところに急遽僕も行くことを決めたため,従弟たちとは別のフライト(台北経由)で日本に到着しました。その時実はひとつ面白いことがあって,成田空港で日本のテレビ局の人にインタビューされました。

どんな番組だったか覚えていますか?
「Youは何しに日本へ?」という番組でした。インタビューをされたとき僕はとても疲れていたことと,元々恥ずかしがり屋の性格なので,あまり上手に受け答えができず,その後の取材につながらなかったので,少し後悔しています。

Q2:何度も日本,呉を訪れてくれていますが,ギャレットにとっての日本や呉の魅力ってどんなところですか?
山(灰が峰)の景色や,川,港,海に浮かぶ船,すべて大好きです。今日の午後呉駅に到着した瞬間,4年以上前の呉の記憶が一気によみがえってきました。交換学生として呉にいたときが昨日のことのように感じました。この呉市役所は,僕の記憶ではもう少し小さな建物だったような気がしましたが,今日改めて外から眺めてみると,当時の記憶より大きいと感じました。

Q3:2018年の夏,呉をはじめとした西日本の広い範囲で大規模な豪雨災害があり,夏休み期間中の交換学生の受入が叶わず,冬休みの受入となりました。例年の交換学生受入の半分の滞在日数だったのですが,その時の気持ちはどんなものでしたか?
(呉で大きな災害が起こったこと,交換学生として夏休みを過ごすことができなかったこと,いずれも)悲しい気持ちでした。でもよかったこともあって,僕個人的には冬が好きなので,冬の日本を満喫することができました。日本のクリスマスやお正月を体験できたことも,歴代の交換学生の中でも僕たちだけだと思うので,それはそれで貴重だったと思います。

Q4:交換学生として2週間呉で過ごした1番の思い出は何ですか?
ホストファミリーのおじいちゃんの家で日本のお正月を祝ったことです。僕のホストブラザーのおじいちゃん,おじさんにあたる人からお年玉をもらいました。僕はその場でお年玉を開けることができず,ホストファミリーの家に帰って中を確認するとかなり大金が入って,とてもビックリしたことを覚えています。


Q5:今ブレマトンでどんな生活をしていますか?
ブレマトン市内の造船所で働いていましたが,健康上の理由で退職し,今はパンやお菓子を作る工場で夜間働いています。将来のことについては色々迷っていますが,今後大学にも行きたいし,大学を卒業して,ALT(英語指導助手)として呉に戻ってこれたらいいなと思っています。

Q6:今回4年ぶりに訪れた日本の印象はどうですか?何か新しい発見はありましたか?
大人の引率や同行なしで訪れる初めての日本ですが,改めて感じたことは,公共交通機関の利便性の高さです。異なる鉄道会社間の連携がすごくいいので,どこに行くにも移動が簡単だと感じています。そして,日本の公共交通機関は車内がとても静かで居心地がいいなと思います。
都会は英語表記やアナウンスが整備されているので,そういった面でもアメリカ人であればあまり困らないのでは?
英語表示はとても便利だと思いますが,英語の車内アナウンスはあまりよく聞き取れません。東京では車内スクリーンの英語表示を見ながら降りる駅を確認していました。また(円安も影響してか),日本はなんでも安くて本当に嬉しいです。日本のマクドナルドでは800円もあれば十分ですが,アメリカだと12ドル(約1,600円)ぐらいかかります。ラーメンは15ドル(約2,000円)くらいします。

Q7:最後に呉市民に向けてメッセージをお願いします。
呉は僕にとって本当に居心地のいい場所で,ふるさとのような存在です。またぜひ戻ってきたいです。


交換学生として呉を訪れ,大粒の涙を流しながら帰国の途についたギャレットの姿が鮮明によみがえり,なつかしい気持ちでいっぱいの今回のインタビューでした。先日,ブレマトン市青少年訪問団が4年ぶりに呉を訪れ,引率の先生方との再会を果たしました。そこで新たな出会いもたくさん生まれ,さらに交流の輪が広がっていくのを見たときに,姉妹都市間交流の醍醐味は,一期一会で終わらない,互いに行き来し顔の見える交流を繰り返していくことで相互理解を深めていくことなのだと改めて感じました。残念ながら,今年度もブレマトン市との交換学生事業は見送りとなってしまいましたが,来年度以降の事業実施を目指し,両市間で調整を進めていきたいと考えております。

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