アレも聞きたい,コレも聞きたい! ~インドネシア実習生たち編~

「アレも聞きたい,コレも聞きたい!」では,呉市で暮らす外国人インタビューをお届けします。今回は技能実習生や,特定技能など様々な在留資格で日本の産業を支えるインドネシア出身の5人の青年に,仕事のこと,日本の生活のことをアレコレ聞かせていただきました。
 
♪♪ お話を聞いた人 ♪♪

Q1. まずは,みなさんのお仕事や,実習内容について教えてください。
トニー:僕だけ他の4人と違って食品加工の仕事をしています。インドネシア以外にベトナム・フィリピンの人たちと一緒に働いています。
他の4人)
:金属加工業の会社で働いています。ボルトの旋盤,加工,検査,プログラミングなどの仕事をしています。実はもう1人一緒に働いていて,5人でひとつの家で暮らしています。
エコ
:僕たちは同じインドネシア・西ジャワの送り出し機関から日本に来ています。僕とワンさんはコロナの影響で通常6か月のところを3年間もトレーニング期間がありました。

Q2. なぜ日本で働こうと(実習を受けようと)思ったのですか?
エコ:日本の技術を勉強したいと思ったことと,日本の文化や食べ物に興味があったからです。
エドゥア:僕は技能実習期間が終わり,同じ会社で特定技能として働いています。再び同じ会社で働こうと思ったのは,会社の人は皆やさしいですし,仕事がおもしろいからです。
ワンバンキト:お金を貯めたいと思ったからです。
協会:でも,今は円安の影響であまりお金が貯まらないのでは?
全員:なので,今は貯金をします。いつか円が高くなったらまとめて国に送金します。

Q3. 宗教上の理由で,日本での暮らしに不便を感じるときはどんなときですか?
全員:特にありません。
協会:みなさんムスリムですが,お祈りの時間はどのようにしているのですか?
エコ:会社から昼休憩と3時の休憩のときに,お祈りの時間を取ることが許可されています。日本人社員と休憩室が分かれているので,その部屋で休憩もお祈りもします。
トニー:会社の許可をもらって廊下でお祈りをしています。
協会:ラマダンについてはそうですか?
全員:会社から理解を得ています。
協会:食事はどうですか?
ワン:僕たちは豚肉を食べませんが,鶏肉や牛肉は食べることができます。日本でラーメンを食べたいですが,スープに豚肉が使われていることがあるため,食べられません。魚や鶏肉のスープのラーメンを食べてみたいです。

Q4. みなさん日本語を勉強していますか?みなさんの日本語学習のゴールを教えてください。
全員:会社の人とは日本語で会話します。
トニー:一緒に働く他の国の人とも日本語で話をします。
エコ:僕たちの会社の工場内は「インドネシア語」「英語」「日本語(ルビ付き)」の表示があり,とても安心して働くことができます。
トニー:僕の会社も工場内は「英語」「日本語(ルビ付き)」で表示されています。
エコ:職場での色々な配慮のおかけで,日本語の会話や仕事をするうえであまり問題はないですが,いつかJLPTを受験してみたいです。自分がどれくらいのレベルかわかりませんが・・・

Q5 . インドネシアで日本のことは勉強したと思いますが,実際に日本に来て日本の文化や生活に慣れるまでどれくらいかかりましたか?
エコ:ゴミ袋の色分けや,ゴミの種類によって出す曜日が決められていることに驚きました。インドネシアは特に分別の決まりはなく,毎日家の前にゴミを出すことができます。日本のごみの分別は大変ですが,とてもいいルールだと思います。インドネシアもこのようにすればいいと思います。(全員が大きく頷く)
トニー:インドネシア国内の送り出し機関で学んだ日本語はいわゆる「標準語」だったので,呉に来て,会社の人の「おらん」「たわん」といった広島弁に驚きました。日本語とは思えませんでした。

Q6. みなさんの将来の目標を教えてください。
エコ:インドネシアに戻っても旋盤の仕事がしたいです。いずれは自分の会社を立ち上げたいと思っています。
エドゥア:インドネシアでたこ焼き屋さんをしたいです。
バンキト:養山羊(ヤギ)農家をしたい(インドネシアでは,山羊のミルクや肉の需要が高いそうです)
ワン:スマートフォンや専用SIMカードを販売する店を開きたいです。
トニー:コンビニエンスストアを経営したいです。


インタビューの間,5人の青年たちはとても礼儀正しく,笑顔で質問に答えてくれたのが印象的でした。本国の送り出し機関でしっかり教育を受けてきたことが全員の振舞いを見てとてもよくわかりました。近年インドネシアも他の東南アジア諸国同様経済成長率が高い国のひとつに挙げられていますが,本国ではなく遠い日本で働く道を選んだ彼ら,将来は本国に戻り自分の生まれ育った国の経済を支える存在になるべく今は呉で技術を学んでいます。きっと今の職場も優秀な彼らを手放したくないかもしれませんね。エコさん,トニーさん,ワンさん,バンキトさん,エドゥアさん,お休みの日曜日に国際交流センターまで来てくれてありがとうございました!
インタビューの後,「これからどこ行くの?」と聞くと,みんなが口を揃えて「ミニ四駆!」と言って,バンキトさんが自慢のミニ四駆を見せてくれました。(中通りにミニ四駆コースが設置されている場所があるそうです)

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