アレも聞きたい,コレも聞きたい! ~ジャネット・ホーヘンシーさん(アメリカ合衆国出身)~

「アレも聞きたい,コレも聞きたい!」では,呉市で暮らす外国人インタビューをお届けするこの企画。今回は姉妹都市アメリカ・ブレマトン市出身ALT(Assistant Language Teacher 外国語指導助手)として,7年間に亘り呉市立小中学校の英語教育を支え,また,姉妹都市交流のキーパーソンとしておおいに活躍してくださったジャネット・ホーヘンシーさんに呉市でのALT生活を振り返るお話をアレコレ聞かせていただきました。

♪♪ 今回のゲスト ♪♪

名前:ジャネット・ホーヘンシーさん (35)
出身:アメリカ・ブレマトン市
母語:英語
呉市在任期間:2017年7月~2024年3月(終了予定)
好きな日本の有名人:イチロー
好きな日本の食べ物:おでんのこんにゃく,ようかん

Q1:間もなく,7年に亘るジャネットの呉市におけるALT生活が終わります。これまでのALTでの仕事を振り返り,最も印象に残っている出来事や出会いを教えていただけますか?
最も感動した出来事として,仁方中学校のソーラン節(3年生が中心となって代々受け継がれている全校生徒で作り上げる南中ソーラン)に参加できたことです。
ALTになって最初の年は,参加することなくソーラン節を見るだけでした。2年目はソーラン節の踊り方を教えてもらったのですが,やはり見学がメインでした。そして3年目にようやく自ら能動的にソーラン節を習い参加し,大きなやりがいを感じたことを覚えています。
もうひとつは学校のボランティアワークです。2年目のある日,同僚の先生から土曜日のボランティアワークに誘われました。誘ってもらったことがすごく嬉しかったのですが,なんとそのボランティアワークが学校のトイレ掃除と聞き,とても驚きました。想像していなかったことにかなり面食らったのですが,生徒たちと一緒に校内のトイレを掃除していくうちに,普段の学校生活では見られないような生徒たちの素の一面を見ることができ,結果的にはとても良い一日になりました。
そして,私のALTとしての日々に大きな影響を与えてくれた人たちとして,英語教科以外の先生たちがいます。彼らは英語以外の科目のことや学校行事についてたくさんのことを私に教えてくれました。もし,ALT就任当初の自分にタイムトリップできるなら,最初の年からもっと積極的に英語教科以外の先生とコミュニケーションをとり,より多くの学校行事や他科目の授業を見学するなど,日本の学校文化についてもっと早い段階で知ることもでき,今以上に色々なことを吸収できたのに,と思います。

Q2:ジャネットは呉市に来る前に,他の地域で仕事をしていましたね。再び日本に来ようと思った理由は何だったのでしょうか?
呉市に来る前は,大阪で英語の先生をしていました。大阪では頻繁に電車に乗ることがありましたが,日本の公共交通機関における乗客の乗車マナーのすばらしさに感動し,また再び日本で暮らしたいと思いました。

ALTとしてだけでなく,姉妹都市交流事業にもいつも積極的に参加してくれました。

Q3:3月で呉市のALTを退任され,4月からはどんな仕事をしますか?
広島県教育委員会で教師の仕事をします。広島県立の中学校で英語の先生をします。
ALTと違うところはアシスタントではなく,授業を受け持ち,将来的には担任や副担任になる可能性もあるところです。

Q4:新しい仕事に期待すること,逆に心配なことはなんですか?
ALTの仕事のいいところは,市内の色々な学校で(外国語指導助手として)仕事ができることです。たくさんの生徒との出会いがある一方で,生徒一人一人と接する時間が短いことから,すべての生徒の顔を覚えることができず,残念な気持ちになることが多々あります。一方で,4月からは一つの学校での仕事になるので,生徒一人一人のことをより良く知ることができると期待していますし,とても楽しみにしています。心配なことというか,努力したいことは日本語のコミュニケーションです。今よりもさらに日本語のレベルを上げることでよりコミュニケーションの幅が広がると思うので,頑張りたいと思います。不安なことは色々ありますが,やはり心配事より期待の方が大きいです。

Q5:昨年呉市在住の日本人男性と結婚されました。今後も呉市で生活が続くと思いますが,ジャネットは呉のどんなところが好きですか?
私は山が好きで,ハイキングが大好きです。呉は自然がたくさんあり,四季折々の景色を見るのが楽しいです。以前大阪にいたときは,大都市で便利な面もあった半面,孤独でした。呉は友達が作りやすい街です。あとは,お酒(雨後の月)が美味しいです。

Q6:逆に呉市に対して「もっとこうしてほしい」と思うことはありますか?
または,アメリカにあって日本にないもので,「これはぜひ日本にあってほしい!」と思うものはなんですか?

広から焼山に地下鉄が通ったら嬉しいです(笑)。前の質問でもお答えしたとおり私はハイキングが好きなので,広から焼山のアクセスがよくなれば,焼山でハイキングができていいな,と思います!
日本に持ってきたいアメリカのものは,ズバリヨーグルトです。アメリカのスーパーは1レーンすべてヨーグルトコーナーになっているぐらい種類がたくさんあります。日本のヨーグルトも美味しいですが,アメリカのスーパーほどヨーグルトの品ぞろえが豊富なお店は見たことありません。

Q7:今後の目標を教えてください。
いつか担任を持つことです。


姉妹都市ブレマトン市の代表として,呉市の英語教育の発展や,姉妹都市交流の促進に多大なる貢献をしてくれたジャネット,姉妹都市交流事業の窓口となっている呉市国際交流協会にとって欠かせない存在でした。これからは広島県全体の教育を支える立場として,呉市のことも変わらず見守っていてくださいね!
We miss you soooo much Jeanette!

―ブレマトン市からのALT―
1995年7月より,姉妹都市ブレマトン市からALT(英語指導助手)を招き,今までに9人が赴任しています。(その内,6人は元交換学生です)。

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